摂食障害について詳しく解説。拒食症と過食症がセットで現れることが多いため、摂食障害とは一般的に、この2つをあわせて指します。摂食障害の治療は容易ではありません。数ヶ月かかる場合もあれば、一旦はよくなったように見えてもまたぶり返す、完治するのに何年もかかる場合もあります。
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摂食障害とは一般的に、拒食症と過食症をあわせて指します。というのもこの2つの症状がセットで現れることが多いからです。食事の量を極端に制限したり、限られた低カロリーの食べ物しかとらない、あるいは全く食事をとらない、といった症状から拒食が始まり、これが続いて体が弱ってくると、今度はリバウンドとして過食症状が現れ、食べたいという欲求が抑えられなくなります。極端に食べない、または極端に食べる行為をくり返す摂食障害は、身体的にも精神的にも支障が出てきます。
摂食障害の治療は容易ではありません。数ヶ月かかる場合もあれば、一旦はよくなったように見えてもまたぶり返す、完治するのに何年もかかる場合もあります。拒食症では、空腹感もなく 「自分は太っている」という認識があるため、自発的な受診は難しく、周囲が気づいて受診させる場合がほとんどです。しかし、治療に対しての抵抗が強いため、受診させるまでには根気よく説得する必要があります。一方の過食症では、イライラ、憂うつ、自己嫌悪といった自覚があり「下剤など薬剤の乱用が悪いこと」という認識があるのに過食がやめられないことで本人は大変苦しんでいます。周囲の人は「一緒に治していこう」というような姿勢で、受診を勧めるようにしましょう。治療には、根気と時間を要し、本人だけで治そうとしても、なかなかよい経過を得られないものです。家族は、単に拒食と過食といった行動面だけに目を向けず、本人の性格や親子関係、家族関係、対人関係など心理的な背景にも目を向ける必要があります。
過食症や拒食症などの摂食障害の治療には、大きく分けて身体的治療と精神的治療の二つがあります。摂食障害の治療としてはやはり心理療法が主体であり、薬物療法などの身体的治療はあくまでも補助的療法になります。しかし摂食障害は身体症状・精神症状・行動が悪循環しながら悪化するものですので、薬を適切に使うとこの悪循環を拡大せずにすむ場合もあります。
摂食障害の心理面での治療にも、さまざまな方法があります。子供の摂食障害の治療として多く行われているのが、家族カウンセリングや家族療法と呼ばれる治療法です。摂食障害の治療には家族の協力が不可欠であり、そのことをカウンセリングなど通じて理解してもらい、積極的な治療参加を求めます。
また摂食障害の治療としては行動療法も欠かすことができません。これは習慣になっている不適切な食行動をなくし、適切な食行動の形成をめざす治療法です。症状を除くだけでなく、正しく認識して適切な食行動を作るための行動療法的カウンセリングも行われます。必要に応じて、入院の上、この行動療法が行われることもあります。
また栄養指導も重要な治療法の一つです。摂食障害の栄養指導では、食べ方や食べる量を強制するのではなく、痩せたいという願望や心理状態を受け入れて、現状に即したアドバイスが行われます。摂食障害の治療としての栄養指導では、無理に体重を増やすことではなく、できる範囲で栄養バランスをととのえることを目的としています。